「プレゼンティーズム」と「アブセンティーズム」— 企業の生産性低下を防ぐための徹底ガイド
プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、企業の生産性と従業員の健康に大きな影響を与える二大要素です。
プレゼンティーズムは体調不良でも出勤し、十分なパフォーマンスを発揮できない状態を指し、アブセンティーズムは欠勤による直接的な労働力の損失を意味します。
これらの問題に対処することは、企業の持続可能な成長と従業員の健全な職場環境を実現するために不可欠です。
本記事では、これらの現象が企業に与える影響、評価方法、そして解決策について詳しく探っていきます。
プレゼンティーズム・アブセンティーズムとは?
Presenteeism・Absenteeism
プレゼンティーズム、アブセンティーズムとは、健康問題に起因したパフォーマンスの損失を表す指標で、WHO(世界保健機関)によって提唱されました。
企業の生産性や従業員の健康管理において重要な概念です。これらは、どちらも労働者の健康状態や働き方に関連していますが、その影響は異なります。
プレゼンティーズムとは?
プレゼンティーズムは、従業員が体調不良や精神的な問題を抱えているにもかかわらず、出勤して働いている状態を指します。
この状態では、労働者が物理的に職場にいるものの、体調不良やストレスなどの影響で、十分なパフォーマンスを発揮できない状況が多くなります。
例えば、風邪を引いた状態で出勤しても、集中力が低下し、ミスが増える、業務に時間がかかるといった問題が発生します。
プレゼンティーズムは、欠勤よりも企業にとって隠れたコストとなりがちです。
欠勤が明確な問題として認識されやすいのに対して、プレゼンティーズムは表面化しにくく、そのために対策が遅れがちです。
しかし、実際にはプレゼンティーズムがもたらす経済的な損失は、欠勤による損失よりも大きいことが研究で示されています。
アブセンティーズムとは?
一方、アブセンティーズムは従業員が病気やその他の理由で欠勤する状況を指します。
アブセンティーズムは企業にとって即座に分かる問題であり、その発生原因としては、身体的な病気、精神的な健康問題、家庭の事情、労働環境の悪化などが挙げられます。
欠勤が頻発すると、組織内での業務分担が崩れ、他の従業員への負担が増加します。
また、欠勤した従業員の代わりを手配する必要が生じるため、追加のコストや時間がかかることになります。
そのため、アブセンティーズムが長期化すると、組織全体の生産性に悪影響を与え、ひいては企業の業績にも影響を与える可能性があります。
プレゼンティーズムとアブセンティーズムの違い
両者の違いは、職場における存在の有無です。
プレゼンティーズムは出勤しているものの生産性が低い状態であり、アブセンティーズムはそもそも出勤していない状態です。
いずれも企業にとってはコストがかかり、放置すれば企業の成長や競争力に悪影響を及ぼす可能性があります。
頭痛や寝不足、眼精疲労、首・肩・腰などの痛み、倦怠感や疲労感、花粉症、月経困難症・月経前症候群(PMS)、メンタル不調、がん治療や病気による退院後など、体調不良を抱えたまま無理をして働くこと(プレゼンティーズム)で、「判断力・集中力の低下」「仕事のパフォーマンス低下」「仕事のミスや重大な事故」につながることがあります。
また、この状態のままの業務が長期化し、悪化することで出勤ができない状態(アブセンティーズムへの移行)となります。
そのため、仕事で高いパフォーマンスを発揮し、健康で働き続けるためには、大事な資源である健康に対して日々の健康維持やサポートが重要です。
次章では、これらの現象が企業に与える影響と損失について具体的に見ていきましょう。
プレゼンティーズムとアブセンティーズム
プレゼンティーズム
会社に出勤はしているが、心身の不調によりパフォーマンスが上がらない状態のこと。
アブセンティーズム
心身の不調・病気などで欠勤や休職となり、業務務自体が行えない状態のこと。
従業員の体調不良が企業に与える影響と損失
Impact and loss on the company
プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、それぞれ異なる形で企業に深刻な影響を及ぼしますが、どちらも組織のパフォーマンスや経済的な損失につながる重要な要素です。
以下では、これらの影響について詳しく見ていきます。
プレゼンティーズムが企業に与える影響と損失
プレゼンティーズムの影響は、しばしば目に見えにくいため、経営者やマネジメントがその問題の深刻さを見落としがちです。
しかし、プレゼンティーズムによる生産性の低下は、長期的には大きな経済的損失を招く可能性があります。
まず、従業員が体調不良やストレスを抱えながらも出勤することで、業務の効率が低下します。集中力の低下、判断力の鈍化、業務のミスが増えることで、仕事の質が低下し、結果としてプロジェクトの遅延や品質低下が発生する可能性があります。
また、他の従業員に与える影響も無視できません。体調不良が伝染することで、チーム全体の生産性が低下するリスクもあります。
さらに、プレゼンティーズムは従業員自身の健康を悪化させる要因ともなります。
無理をして働き続けることで、体調がさらに悪化し、結果的に長期的な欠勤(アブセンティーズム)につながることも考えられます。
このような悪循環が発生することで、企業全体としての生産性が著しく低下し、最終的には利益の減少や競争力の低下を招く可能性があります。
アブセンティーズムが企業に与える影響と損失
アブセンティーズムは、欠勤が頻発することによる直接的な損失として認識されやすいですが、その影響は単に欠勤日数にとどまりません。
欠勤によって労働力が不足することで、業務が遅延し、プロジェクトの進行が妨げられることがあります。
また、他の従業員に対して追加の負担がかかり、彼らの生産性やモチベーションにも悪影響を与える可能性があります。
さらに、アブセンティーズムが長期化すると、欠勤者の業務を他の従業員が補わなければならないため、組織全体のリソース配分が偏り、業務効率が低下します。
これにより、追加の人件費やアウトソーシングコストが発生し、企業の経済的な負担が増大します。
また、欠勤者の復帰後にも、業務の引き継ぎや再教育が必要となる場合があり、これらも企業にとって無視できないコストとなります。
プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、どちらも組織のパフォーマンスに悪影響を与える重要な問題であり、それぞれに対して適切な対策を講じることが不可欠です。
次章では、これらの現象の要因について詳しく探っていきます。
企業の健康関連総コストの8割がプレゼンティーズム
東京大学政策ビジョン研究センターが2016年2月に公表した試算では、企業の健康関連総コストのうち、プレゼンティーズムによる損失コストが約8割を占めています。
給与の2~3ヵ月分が体調不良により損失している
東京大学政策ビジョン研究センターと横浜市経済局は、2017年度に市内の6事業所を対象として、労働生産性損失と健康リスクの関係について日本初の調査をおこなっています。その結果、体調不良などによる従業員1人あたりの労働生産性損失額は年間76.6 万円、1事業所あたりの労働生産性損失は年間2,004万円と推計しています。
例)従業員数50人、平均給与365万円の企業における生産性損失コスト試算(アブセンティーズム・プレゼンティーズム)
病欠などによる休業日数が平均3.6日で平均報酬日額1万円のためアブセンティーズムによる全社的な損失コストが180万円。
そして、仕事はしているけど、体調不良などにより、本来のパフォーマンスから平均20%ダウンしており、平均給与が365万円のためプレゼンティーズムによる全社的な損失コストは3,650万円となります。
そのため、アブセンティーズムとプレゼンティーズムによる年間の全社的な損失コストは3,830万円となります。
プレゼンティーズム・アブセンティーズムの要因
Factor
プレゼンティーズムとアブセンティーズムの主な要因は、主に下表のように具体的な疾患・症状となります。
これらは、劣悪な労働環境、職場文化や経済的な不安、人間関係のストレス、家庭の問題などが健康問題や精神的ストレスを引き起こす原因となり、従業員が体調不良でも出勤したり、逆に欠勤が増加したりすることがあります。
企業がこれらの要因を理解することで、問題の根本原因に対処し、従業員の健康と生産性を向上させるための効果的な戦略を構築することができます。
表:プレゼンティーズムに影響する要因
カテゴリ | 疾患・症状など |
---|---|
運動器系 | ・腰痛 ・肩こり ・首の痛み ・関節リウマチ(関節炎) ・腕や脚の関節の痛み ・可動性の低下 |
消化器系 | ・胃腸の不調(食欲不振、胸やけ、二日酔いなど) ・便秘 ・下痢 ・胃腸炎 ・胃食道逆流症 ・過敏性腸症候群 ・胃・十二指腸潰瘍 ・肝臓病 |
循環器系 | ・動悸 ・息切れ ・心臓病 ・脳卒中 |
メンタルヘルスの不調 | ・メンタルストレス ・不安 ・ワーク・エンゲイジメント(働きがい) ・うつ病 ・心身症 |
生活習慣病・代謝性疾患 | ・糖尿病 ・高血圧・高脂血症 ・BMI ・メタボリックシンドローム ・肥満 ・脂質異常症 ・睡眠時無呼吸症候群 |
アレルギー | ・花粉症 ・アレルギー性鼻炎 ・皮膚科疾患(かゆみ) ・その他アレルギー |
女性特有の健康課題(婦人科疾患) | ・月経随伴症状(PMS・月経困難症など) ・更年期障害の症状 ・子宮内膜症 |
その他 | ・疲労感または倦怠感 ・頭痛(片頭痛) ・目の症状(眼精疲労、ドライアイなど) ・聴力の低下 ・がん ・貧血 ・睡眠不足(不眠症) ・気管支喘息 ・歯痛 ・不妊治療 ・尿に関する問題 ・風邪・インフルエンザ |
引用:「健康経営オフィスレポート」経済産業省、「Total Health-Related Costs Due to Absenteeism, Presenteeism, and Medical and Pharmaceutical Expenses in Japanese Employers」T Nagata、「プレゼンティーイズム―これまでの研究と今後の課題―」武藤孝司、を基に弊社作成
パフォーマンス低下による従業員一人あたりの年間損失額
2018年に発表された国内の労働者の生産性を低下させる原因を調査した結果では、第1位が「肩こり」第2位が「睡眠不足」第3位が「腰痛」となっています。
(参考)
●4位以下:眼精疲労(ドライアイなど)、うつ、倦怠感や疲労感、不安、頭痛関節の痛み、不眠症、繰り返す下痢・便秘、皮膚病・かゆみ、更年期症状、アレルギー性疾患、がん、喘息、胃腸炎 ・・・
プレゼンティーズム・アブセンティーズムを改善するメリット
Benefits of improvement
プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、企業の生産性や従業員の健康に深刻な影響を与える要因です。
これらの問題に対処し、改善することは、企業にとって多くのメリットをもたらします。
以下では、主なメリットについて詳しく解説します。
- 生産性の向上
プレゼンティーズムやアブセンティーズムが改善されることで、従業員が健康な状態で職場に集中して働けるようになります。
これにより、業務の効率が向上し、ミスや遅延が減少します。結果として、企業全体の生産性が向上し、業績が改善されるでしょう。
特に、プレゼンティーズムの改善は、隠れた生産性の低下を防ぐ効果が大きく、企業の競争力を高める要因となります。 - 従業員の健康と満足度の向上
従業員の健康を重視し、適切なケアを提供することで、従業員の満足度が向上します。
健康で働ける環境が整備されると、従業員は企業に対する信頼感やロイヤルティが高まり、離職率の低下にもつながります。
さらに、従業員が健康であることは、彼らの私生活にも良い影響を与え、結果的に仕事への意欲が向上するでしょう。 - コスト削減
アブセンティーズムやプレゼンティーズムに対処することで、欠勤や生産性低下によるコストが削減されます。
例えば、従業員が欠勤した際に発生する代替要員の採用や、業務の遅延による追加コストが減少します。
また、健康な従業員が増えることで、医療費や保険料の削減も期待できます。これにより、企業の運営コストが最適化され、財務状況の改善につながります。 - 企業イメージの向上
健康管理に積極的に取り組む企業は、社会的な評価が高まります。
従業員の健康とウェルビーイングを重視する姿勢は、企業のブランド価値を高め、優秀な人材の採用にもつながります。
また、健康的な職場環境を提供する企業は、取引先や顧客からの信頼も向上し、ビジネスチャンスの拡大が期待できます。 - リスク管理の強化
プレゼンティーズムやアブセンティーズムを未然に防ぐための対策を講じることで、企業はリスク管理能力を強化できます。
従業員の健康状態や欠勤の兆候を早期に察知し、適切なサポートを提供することで、重大な問題を未然に防ぐことができます。
これにより、企業は安定した運営を維持し、予期せぬトラブルを回避できるでしょう。 - イノベーションの促進
従業員が健康でストレスの少ない環境で働くことは、創造性やイノベーションを促進します。
健康な従業員は、より積極的にアイデアを出し、新しい挑戦を楽しむ傾向があります。
これにより、企業全体の革新力が高まり、長期的な成長が期待できます。
出張施術(マッサージ・はりきゅう)
企業・法人のオフィスに弊社スタッフ(有国家資格者)が出張訪問し、社内で従業員への「施術(マッサージ・はりきゅう・整体)」をおこなうことで、体調不良・疲労・ストレスを解消し、ココロとカラダのもうひと頑張りをサポートします!
プレゼンティーズムとアブセンティーズムを改善することは、企業にとって単なるコスト削減以上の効果をもたらします。
生産性の向上、従業員の健康と満足度の向上、そして企業全体の競争力を高めるために、これらの問題に対処することは不可欠です。
次章では、これらの問題をどのように評価し、改善するかについて具体的な方法を探っていきます。
プレゼンティーズム・アブセンティーズム評価方法
Evaluation method
プレゼンティーズムとアブセンティーズムを効果的に改善するためには、まずそれらの状況を正確に評価することが不可欠です。
これにより、企業は問題の範囲や深刻度を把握し、適切な対策を講じることができます。
以下では、プレゼンティーズムとアブセンティーズムを評価するための具体的な方法について解説します。
1. プレゼンティーズムの評価方法
プレゼンティーズムの評価は、従業員が体調不良や精神的な問題を抱えながらも出勤しているかどうかを把握することから始まります。
以下の5つの計測方法が広く用いられています。
これらの計測方法を組み合わせて使用することで、プレゼンティーズムの影響を多角的に評価し、適切な対策を講じるための基礎データを得ることができます。
評価手法 | 概要・評価の際の注意事項 |
---|---|
WHO-HPQ | WHOで世界的に使用されている「WHO健康と労働パフォーマンスに関する質問紙(ハーバードメディカルスクール作成)」を用い、3つの設問で評価する。 得点方法は、①絶対的プレゼンティーイズムと②相対的プレゼンティーイズムの2つの方法で表示される。 プレゼンティーイズムをコスト換算する場合には、日本人の性格的気質を考慮し、相対的プレゼンティーイズムを用いることが、健康関連総コストの割合からみても妥当と考えられる。 |
SPQ(東大1項目版) | アンケートの設問数を減らしたいなどの理由により、プレゼンティーイズムの意味をそのまま反映したアンケート1項目にて取得する項目を東京大学WGにて作成したものである。 |
QQmethod | まず、何らかの症状(健康問題)の有無を確認したうえで、「有り」の場合は4つの質問「仕事に一番影響をもたらしている健康問題は何か」「この3か月間で何日間その症状があったか」「症状がない時に比べ、症状がある時はどの程度の仕事量になるか(10段階評価)」「症状がない時に比べ、症状がある時はどの程度の仕事の質になるか(10段階評価)」を把握する。 |
WLQ | WLQ(Work Limitations Questionnaire、タフツ大学医学部作成)の日本語版。(版権・日本語版作成:SOMPOリスケアマネジメント株式会社※有料)全25問の質問項目からなり、4つの尺度(「時間管理」5問、「身体活動」6問、「集中力・対人関係」9問、「仕事の結果」5問)で構成されている。 回答は、体調不良によって職務が遂行できなかった時間の割合や頻度を、「常に支障があった」~「まったく支障はなかった」の5段階、及び「私の仕事にはあてはまらない」から選択する。 |
WFun | WFun(Wrok Functioning Impairment Scale)とは、産業医科大学で開発された、健康問題による労働機能障害の程度を測定するための調査票である。7つの設問を聴取し、合計得点(7~35点)で点数化する。 点数が高い方が、労働機能障害の程度が大きいことを示す。日本における先行研究の結果より、21点以上が中程度以上の労働機能障害があると判断できる。 |
WPAI | WPAI(Work Productivity and Activity Impairment)は健康問題で仕事を休んだ時間、健康問題以外で仕事を休んだ時間、働いた時間、健康問題で労働生産性に影響した程度、健康問題で仕事以外の日常活動に影響した程度を答えるようになっている。 |
SPS | SPS(Stanford Presenteeism Scale)では、最近4週間のうちにあった一番の健康上の問題が仕事の生産性に影響した影響の程度を推定し、労働障害指数を求める。次に一番の健康上の問題だけを考慮して、通常発揮できた生産性の何パーセントを発揮できたかにより労働生産性指数を求める。最後に一番の健康上の問題によって失われた労働時間を求める。 |
(出所)企業の「健康経営」ガイドブック(経済産業省)、健康投資管理会計ガイドライン(経済産業省)
2. アブセンティーズムの評価方法
アブセンティーズムの評価には、以下の3つの方法が一般的に用いられます。
- 従業員へのアンケート調査
従業員に対して、欠勤の理由や頻度、欠勤による影響などについてのアンケート調査を実施します。
この調査は、欠勤の原因を特定し、改善のためのデータを収集するために有効です。
また、職場環境や労働条件が欠勤にどのように影響しているかを把握するためにも利用されます。 - 欠勤・休職日数(代替指標)
欠勤や休職の日数を直接測定し、アブセンティーズムの頻度とその影響を評価します。
この方法は、欠勤が業務に与える影響を客観的に把握するために重要です。
特に、欠勤日数が長期化する傾向がある場合、その背後にある要因を分析することで、対策を立案することができます。 - 疾病休業者数・日数
疾病休業者数やその休業日数を測定し、欠勤の健康上の要因を評価します。
これにより、特定の疾患や健康問題が欠勤にどの程度影響しているかを把握することができます。
このデータを基に、健康管理プログラムの導入や改善が必要かどうかを判断することが可能です。
評価手法 | 概要・評価の際の注意事項 |
---|---|
従業員へのアンケート調査 | 「昨年1年間に、自分の病気で何日仕事を休みましたか」という質問項目により、アブセンティーイズムを自己申告して把握する。 企業・組織で休暇理由を正確に合わせてデータを持っているとことは少ないため、この方法を取ることで、有給休暇を含む休暇取得の中の病気によって休んだ日数を把握することができる。 ただし、アンケート方法にもよるが回収率によっては欠損値が多く出てしまう懸念がある。 |
欠勤・休職日数 (代替指標) | 有給休暇取得後の欠勤・休職は疾病理由が主であることから代替指標として利用し把握する(有給休暇の病欠は把握できず)。 企業・組織によって異なるが、有休休暇取得時に理由を正確に取得していることころは少なく、有給休暇の中の病気による休暇取得日数は含まれていない。 そのため、この方法を取ることで、アブセンティーイズムは過小評価になっている可能性がある。 ただし、企業・組織の持っているデータのため欠損値はない。 |
疾病休業者数・ 日数 | 企業が保有する人事データを活用し、「疾病休業開始後、有給休暇を除き、暦30日以上の疾病休業の者」を把握する(多くの企業は人事部門が情報を把握しており、社内規則で一定期間以上の疾病休業の際、主治医による診断書の提出を義務付けていることが多い)。 休業開始日、休業終了日、疾病名(メンタルヘルス疾患/非メンタルヘルス疾患)を把握する。 企業が疾病休業を把握するにあたり、多くのケースで利用される有給休暇を含めて情報を把握しなかったため、今後疾病休業に関して、有給休暇の利用の有無にかかわらず、疾病休業開始から暦30日以上の疾病休業者について、復職支援等の健康管理の推進を目的として情報を把握することが望ましい。 |
3. 定量評価と定性評価の統合
プレゼンティーズムとアブセンティーズムの評価には、定量評価(データ分析)と定性評価(アンケートやインタビュー)の両方を統合することが重要です。
これにより、数字だけでは見えない従業員の心理的な側面や職場文化の影響を包括的に把握できます。また、評価結果を経営陣や人事部門と共有し、組織全体での改善施策を検討することも大切です。
プレゼンティーズムとアブセンティーズムの評価は、継続的に行うことが求められます。定期的な評価を通じて問題の早期発見と対策の迅速な実施が可能となり、企業全体の健康管理と生産性向上に寄与します。
次章では、プレゼンティーズムとアブセンティーズムを経済的な損失に換算する方法について探っていきます。
プレゼンティーズム・アブセンティーズムを経済的な損失に換算する
Convert to loss
プレゼンティーズムとアブセンティーズムが企業に与える影響は、単に生産性の低下にとどまらず、経済的な損失としても大きな問題となります。
これらの損失を具体的に把握することで、企業は健康管理への投資の必要性をより明確に理解し、効果的な対策を講じることができます。
本章では、前章で述べた評価方法を活用し、プレゼンティーズムとアブセンティーズムを経済的損失に換算する方法について詳しく解説します。
プレゼンティーズムの測定
プレゼンティーズムの測定に関する状況
プレゼンティーズムの測定手法としては、「SPQ(東大1項目版)」や「WHO-HPQ」が多くの企業で利用されています。これらは生産性低下の割合を把握するためのツールとして広く認識されています。
また、「QQmethod」は、利用状況は少ないが、生産性低下の割合に加えて、その原因を特定するために有効なツールです。
そのため、代表的な「SPQ(東大1項目版)」「WHO-HPQ」および「QQmethod」の測定方法について具体的に紹介します。
1.生産性低下割合を把握:「SPQ(東大1項目版)」と「WHO-HPQ」
● SPQ(東大1項目版)
東京大学が開発した簡易版プレゼンティーズム評価ツールで、従業員に対して「体調が悪かったが働いたことがあるか?」といったシンプルな質問を行い、その頻度を把握します。
短時間で実施できるため、企業内での定期的な評価に適しています。
設問
「病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100%として過去4週間の自身の仕事を評価してください。」
%(1~100%)
算出方法
プレゼンティーズム損失割合
プレゼンティズム損失割合は、100%から上記の設問に対する回答値を引くことで算出します。
- 計算式:プレゼンティーイズム=100% - 回答値
- 例:70%と回答した場合、プレゼンティズム損失割合は30%となります。
※SPQにおける日本人の平均値は84.9%であり、平均的な損失割合は約15%です。
労働生産性損失額
プレゼンティズム損失割合に従業員の賃金を掛け合わせて、労働生産性の損失額を計算します。
- 計算式:労働生産性損失額(円) = プレゼンティズム損失割合(%) × 賃金(円)
SPQ(東大1項目版)における日本人のプレゼンティーズム損失割合の平均は84.9%(プレゼンティーズム損失割合は15.1%)とされていますので、平均的な企業では15%×人件費分の生産性損失が生じていることになります。
● WHO-HPQ(World Health Organization Health and Work Performance Questionnaire)
世界保健機関(WHO)が開発した健康と労働のパフォーマンスに関する質問票で、従業員の健康状態と仕事のパフォーマンスの関係を評価するツールです。
プレゼンティーズムだけでなく、アブセンティーズムや仕事のパフォーマンスも総合的に評価します。
設問
次の0から10点までの数字は、仕事の出来(でき)を表したものです。
0点は、あなたの仕事を他の誰かがやって最悪だった時の出来、10点は一番仕事の出来る人がやった場合の出来とします。
【問B 9】 あなたと同じような仕事をしているたいていの人たちの、普段の仕事の出来は何点くらいになるでしょうか。もっともあてはまる数字を選んでください。
(あなたではなく、他の人の仕事の出来である点に注意ください。)
最悪の出来 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 最高の出来
【問B10】 同じく0から10点で表すと、過去1~2年の、あなたの普段の仕事の出来は何点くらいになるでしょうか。もっとも当てはまる数字に○をつけてください。
(最近1~2年間に今の職場でお仕事をはじめられた場合には、以前の職場での仕事の出来も含めて考えてください)
最悪の出来 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 最高の出来
【問B11】 同じく0から10点で表すと、最近4週間(28日間)の、あなたの全般的な仕事の出来は何点くらいになるでしょうか。もっともあてはまる数字を選んでください。
(職務評定とは関係ありませんので、思った通りにお答えください。)
最悪の出来 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 最高の出来
引用:Harvard Medical School、産業医科大学(研究成果物)
算出方法
プレゼンティーズムには大きく分けて2つのタイプがあります。 1つが「絶対的プレゼンティーイズム」で、健康リスクとの関わりを把握するためのもので、直接的に従業員の生産性の損失を測定するもので、問B11の回答を10倍して算出されます。
もう1つが「相対的プレゼンティーイズム」で、健康状態により損失してしまうコストを算出するもので、他者のパフォーマンスと比較して、自身の生産性がどの程度低下しているかを評価します。
2つの値を用いながら健康リスクによる企業の損失額などを分析することも手段です。
プレゼンティーズム損失割合
絶対的プレゼンティーズム損失は、日本では自己評価が低く出る傾向があり、そのためB9(他者の評価)と比較して相対化を図ることが推奨されています。
相対的プレゼンティズムは、問B11の回答を問B9の回答で割ることで算出します。これにより、日本の特殊性を考慮した正確な生産性損失の評価が可能となります。
①の絶対的プレゼンティーイズムは、0~100%で評価されます。一方で、②の相対的プレゼンティーズムは、0.25~2.0で評価します。
➀絶対的プレゼンティーズム(Absolute presenteeism)
- 計算式:絶対的プレゼンティーズム=問 B11×10 (範囲=0-100%)
- 例:B11の回答が「6」の場合、生産性の損失は40%と算出されます。
※WHO-HPQ版を用いた日本での調査結果は平均値58%です。
② 相対的プレゼンティーズム(Relative presenteeism)
- 計算式:相対的プレゼンティーズム=問 B11÷問 B9 (範囲=0.25-2.0)
- 例:B11の回答が「6」でB9の回答が「7」の場合、相対的プレゼンティーズムは「0.86」となります。生産性の損失は14%と算出されます。
※相対的プレゼンティーズムは、0.25>は0.25に、2.0<は2.0とします。
- 1未満の場合あなたは同僚に比べて仕事上のパフォーマンスが低下している状態と推測されます。1から離れるほどその度合いが強くなります。
- 1の場合(1付近の場合)あなたは同僚と同程度の仕事上のパフォーマンスであると推測されます。
- 1を超える場合あなたは同僚に比べて仕事上のパフォーマンスが良好な状態と推測されます。1から離れるほどその度合いが強くなります。
労働生産性損失額
プレゼンティズム損失割合(絶対的または相対的)に従業員の賃金を掛け合わせて、労働生産性の損失額を計算します。
- 計算式:労働生産性損失額(円) = プレゼンティズム損失割合(%) × 賃金(円)
※労働生産性の損失を金銭換算したい場合には、日本人の性格的気質を考慮して相対的プレゼンティーズムを用いることが妥当と考えられています。
WHO-HPQ版を用いた日本での絶対的プレゼンティーズム調査結果は平均値58%(プレゼンティーズム損失割合は42%)となっています。平均的な企業では42%×人件費分の生産性が生じていることになります。
ただし、これは日本人の国民性によるものと推測できます。
2.生産性低下割合と不調の要因を把握:「QQmethod」
● QQmethod(Quantity and Quality Method)
QQmethodは、仕事の量と質に関連する4つの質問を通じて、プレゼンティーズムの影響を評価します。
これにより、生産性の低下だけでなく、その原因となる特定の健康問題も明確にすることができます。
設問
QQmethodは、何らかの症状(健康問題)の有無を確認し、4つの質問で状態を評価する方法です。
最初の質問で「健康問題はない」と回答した場合、プレゼンティーズムはないと判断します。
仕事のパフォーマンス(進行状況)について伺います。0が誰でもできるような最低の仕事のパフォーマンス、10がもっとも優れた労働者のパフォーマンスとして、0から10の間で、どこにあてはまるかお答えください。
【質問1】 仕事にもっとも影響をもたらしている健康問題は何か
【質問2】 この3か月間で何日間その症状があったか
【質問3】 症状がないときに比べ、症状があるときはどの程度の仕事量になるか(10段階評価)
【質問4】 症状がないときに比べ、症状があるときはどの程度の仕事の質になるか(10段階評価)
算出方法
まず、何らかの症状(健康問題)の有無を確認したうえで、「有り」の場合は4つの質問「仕事に一番影響をもたらしている健康問題は何か」「この3か月間で何日間その症状があったか」「症状がない時に比べ、症状がある時はどの程度の仕事量になるか(10段階評価)」「症状がない時に比べ、症状がある時はどの程度の仕事の質になるか(10段階評価)」を把握する。
プレゼンティーズム損失割合
プレゼンティズム損失割合は、以下の計算式で算出します。
- 計算式:プレゼンティーイズム(パフォーマンスの低下)=1-{(仕事の量+仕事の質)/2×1/10} または =1-{(仕事の量)/10×(仕事の質)/10}
※仕事の量=質問3、仕事の質=質問4
労働生産性損失額
プレゼンティズム損失割合に従業員の賃金を掛け合わせて、労働生産性の損失額を計算します。
- 計算式:労働生産性損失額(円) = 1人1日あたり人件費(円)×パフォーマンスの低下(QQmethod)×有症状日数(日)
※人件費:賞与・各種手当・法定福利費等
※パフォーマンスの低下(QQmethod)=前述の計算式にて算出したもの
※有症状日数=質問2
パフォーマンス低下度による損失額算定評価として、仕事の量と質を掛け合わせる方法(QQmethod)を採用した場合、従業員1人あたりのパフォーマンス低下による損失額(3か月間、症状別)を以下のように把握することが可能となります。
アブセンティーズムの測定
アブセンティーズムの測定は、欠勤日数を基に経済的損失を算出する方法が一般的です。これにより、企業が失った生産性の損失額を明確にすることができます。
企業における休暇は、病気の場合のみならず、従業員が自分の生活の質向上のために、取得を積極的に推奨される位置づけでもあるため、有休休暇については、企業側が休暇取得の目的(病気のための休暇であるかどうか)を把握していることが少ない。
したがって、算出に使用する休暇日数に使用する定義をどういった形としていくかは、企業側の実態等に応じて3通りの方法を選択する形となります。
また、海外研究では全従業員の平均賃金を活用しているが、より実態に即した分析を行うため、部署や業務ごとでの総報酬月額を活用して個別賃金に近いコスト計算も可能となる。
設問
「過去1年間で、病気やケガで欠勤した日数を教えてください。」
算出方法
アブセンティーズム損失割合
アブセンティーズム損失割合は、年間の欠勤日数を基に計算されます。
例えば、ある従業員が病気やケガで年間4.5日欠勤した場合、企業における平均的な損失割合を算出するために、この日数を利用します。
※経済産業省の調査によると、日本企業におけるアブセンティーズムの平均日数は2.6日です。
労働生産性損失額
欠勤日数に従業員の賃金を掛け合わせることで、アブセンティーズムによる労働生産性の損失額を計算します。
経済産業省の調査によると、日本企業におけるアブセンティーズムの平均日数は2.6日とされています。このデータを基に計算すると、
- 計算式:労働生産性損失額(円) = アブセンティーズム(日数) × 総報酬日額(円)
経済産業省の調査では、日本企業におけるアブセンティーズムの平均日数は2.6日とされていますので、平均的な企業では「2.6日×人件費分」となり、企業にとって2.6万円の生産性損失が生じていることになります。
健康経営におけるコスト換算と投資対効果の分析方法
How to analyze return on investment
最終アウトカムの貨幣換算
企業が従業員の健康管理や労働生産性を評価する際、医療費や労働生産性に関するすべての項目を貨幣換算(コスト換算)することは、健康投資の成果を可視化するために不可欠です。
以下は、企業が貨幣換算すべき主要な項目です。
- 医療費:対象企業の従業員が1年間に使った医療費の総額
- 傷病手当金:対象企業の従業員のうち、ケガや病気で長期休業したものに健保から支払われる手当金の1年分の総額
- 労災給付金:対象企業の従業員のうち、労災認定されたものに支払われる労災給付金の1年分の総額
- アブセンティーズムコスト: 1年間の病休(欠勤)日数×賃金(円)
(アブセンティーズムとは病欠、病気休業のこと) - プレゼンティーズムコスト:プレゼンティーズム損失割合×賃金(円)
(プレゼンティーズムとは何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態)
※項目によっては、健保・企業がデータ化している近しい値で代用
これらの貨幣換算されたアウトカムを基に、企業は健康管理の投資対効果を評価し、経済的な視点から施策の有効性を検討することができます。
投資対効果の分析方法
企業が健康管理に投資する際、その効果を定量的に評価することが不可欠です。
ROI(Return On Investment)は、投資した健康施策がどれだけの経済的効果を生んだかを測る重要な指標です。
しかし、健康投資の効果を正確に評価することは難しく、過小評価や過大評価になる可能性があるため、バランスの取れた指標の活用が求められます。
以下に、投資対効果を分析するための代表的な手法を紹介します。
- 投資最小化分析
同等の効果を持つ複数の健康投資施策を比較し、最もコストの低い施策を選定する手法です。
この手法は、効果が定量的に測定できない場合に特に有効です。
ただし、効果が同等であることを確認するため、定性的な評価も詳細に行う必要があります。 - 投資効果分析
異なる効果を持つ複数の健康投資施策を比較する際に用いる手法で、効果を同一の尺度で定量評価し、その効果に対するコストを比較して投資対効果を評価します。 - 投資効用分析
健康な状態の労働を1とした場合、労働の質を効用値としてスコア化し、これと労働日数を掛け合わせて評価する手法です。
この手法は、従業員の生活や労働の質に大きな改善をもたらす投資施策の評価に適しています。
例えば、腰痛対策を行った従業員の効用値が改善した場合、その効用改善を労働日数に反映し、健康投資対効用値として評価します。 - 投資対便益分析
投資によって得られるすべての効果を金銭価値に換算し、その効果が投資した費用を上回るかどうかを評価する手法です。
具体的には、投資した金額よりも大きな便益(利益)が得られれば、その投資は効果があると評価されます。
ROI指標もこの分析に含まれ、例えば、ROIが1以上であれば投資が正当化されると判断されます。
ROIを用いた健康投資の効果評価
ROIは、健康投資がどれだけのリターン(利益)を生んだかを評価するための重要な指標です。
ROIを計算することで、企業は健康施策が投資した金額に対してどれだけの価値を生み出したかを明確に把握できます。
計算式: ROI = (投資によって得られた利益 – 投資額) ÷ 投資額
たとえば、健康投資施策に100万円を投資し、それにより150万円の利益を得た場合、ROIは50%となり、投資が有効であったことを示します。
企業は、これらの分析手法を駆使して健康投資の効果を定量的に評価し、効果的な健康経営を実現するための戦略を策定することが求められます。
また、ROIが低い場合でも、投資施策の見直しや調整を行い、長期的な効果を追求することが重要です。
プレゼンティーズム・アブセンティーズムの解消方法
How to resolve
プレゼンティーズムとアブセンティーズムの問題を解消するためには、企業が従業員の健康を重視し、働きやすい環境を整えることが不可欠です。
特に、経済産業省が提唱する「健康経営オフィス」が、この解消において重要な役割を果たします。
健康経営オフィスの概要
健康経営オフィスとは、従業員の健康保持・増進を促進するオフィス環境を整える取り組みです。
これは、従業員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、心身の健康を支えるための空間づくりを目指すものです。
具体的には、快適で清潔な環境、コミュニケーションの促進、適度な休憩や運動の機会、そして健康的な食事の提供など、従業員の健康行動を誘発する要素を備えたオフィスが理想とされます。
健康経営オフィスがもたらす効果
経済産業省の「健康経営オフィスレポート」によると、健康経営オフィスが従業員の健康行動を促進し、結果としてプレゼンティーズムとアブセンティーズムの解消につながることが示されています。以下の7つの行動が特に効果的です。
- 快適性を感じる: 運動器・感覚器障害やメンタルヘルス不調の予防。
- コミュニケーションをとる: メンタルヘルスや心身症の改善。
- 休憩・気分転換する: 心身のリフレッシュ、メンタルヘルスの向上。
- 体を動かす: 生活習慣病や身体機能の維持・改善。
- 適切な食行動をとる: 生活習慣病の予防・改善。
- 清潔にする: 感染症やアレルギーの予防。
- 健康意識を高める: 個人の健康維持を促進。
これらの行動が従業員の健康保持につながり、結果としてプレゼンティーズムやアブセンティーズムの解消に結びつくことが期待されています。
具体的なオフィス改善のアイデア
- 快適性向上
快適な姿勢を保つデスクや椅子の導入、適切な空調管理、緑化された空間の設置など。 - コミュニケーション促進
フリーアドレス席やランチミーティングの導入、リラックスして会話ができるスペースの設置。 - 休憩スペースの充実
リラクゼーションルームや仮眠スペースを整備し、従業員が気分転換できる場を提供。 - 運動機会の提供
立ち仕事スペースや社内での定期的なストレッチ時間を設け、座位行動を減少。 - 健康的な食事の提供
健康メニューを提供する社内食堂の設置や、健康的な間食の提供。 - 清潔な環境の維持
定期的な清掃、衛生管理の徹底、分煙スペースの確保。 - 健康意識の向上
健康情報の提供や、健康測定ブースの設置で従業員の健康意識を高める。
出張施術(マッサージ・はりきゅう)
企業・法人のオフィスに弊社スタッフ(有国家資格者)が出張訪問し、社内で従業員への「施術(マッサージ・はりきゅう・整体)」をおこなうことで、体調不良・疲労・ストレスを解消し、ココロとカラダのもうひと頑張りをサポートします!
健康経営オフィスの導入効果
健康経営オフィスの導入により、従業員が健康的に働ける環境が整うことで、プレゼンティーズムとアブセンティーズムが減少し、企業全体の生産性が向上します。また、従業員の健康意識が高まり、長期的には病気や不調の予防にもつながります。
企業にとっては、健康経営への投資が、従業員のパフォーマンス向上やコスト削減に寄与するだけでなく、組織の持続可能な成長を支える重要な要素となるでしょう。
健康経営オフィスは、従業員と企業の双方が活力に満ちた状態を維持するための強力なツールであり、その導入と維持がプレゼンティーズム・アブセンティーズム解消のカギとなります。
さいごに
Lastly
プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、いずれも企業の成長と従業員の健康を脅かす要因ですが、適切な評価と対策を講じることで、その影響を最小限に抑えることが可能です。
健康経営オフィスの導入や適切なサポート体制の確立は、これらの問題を解消し、従業員のパフォーマンス向上とコスト削減に寄与します。
企業は、プレゼンティーズムとアブセンティーズムへの理解を深め、戦略的に取り組むことで、健全で生産的な職場環境を築いていくことが求められます。
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