安全衛生委員会で使える健康対策テーマ10選|職場ですぐ実践

安全衛生委員会は、労働災害防止や職場の健康確保を目的として設置されているものの、「毎月の議題がマンネリ化している」「具体的な施策にまで落とし込めていない」と感じている企業も少なくありません。

特に近年は、VDT作業による不調、慢性的な肩こり・腰痛、メンタル不調の増加、高年齢労働者への安全配慮など、従来以上に“健康課題の幅”が広がっているのが実情です。

本記事では、安全衛生委員会でそのままテーマとして使える「健康対策テーマ」を10個厳選し、それぞれについて

  • なぜ今取り上げるべきか
  • 職場で起こりやすい課題
  • 委員会での話し合いポイント
  • 具体的な対策・施策例

を整理して解説します。
「資料作成のヒントが欲しい」「現場で実行できる施策につなげたい」という担当者の方にとって、議題づくりから実践までを一気に進められる内容となっています。

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情報機器(VDT)作業における健康管理

なぜ安全衛生委員会で扱うべきか

パソコン・タブレット・スマートフォンを使ったVDT作業は、多くの職場で日常化しています。
一方で、眼精疲労・肩こり・首こり・頭痛・集中力低下といった不調は見えにくく、個人の問題として放置されがちです。

職場で起こりやすい課題

  • 長時間同じ姿勢での作業
  • モニター位置・椅子・机の不適合
  • 休憩が形だけになっている
  • 在宅勤務・フリーアドレスでの環境差

委員会での検討ポイント

  • VDT作業時間の実態把握
  • 作業環境(姿勢・高さ・照明)の確認
  • 休憩ルールが守られているか

具体的な対策例

  • VDT作業チェックリストの導入
  • 作業環境の整備
  • 簡単なストレッチ指導を含む社内研修・セミナー
  • 定期的な身体ケアとしての企業向けマッサージ

VDT対策は「知識+実践+継続」が重要なため、単発の注意喚起で終わらせないことがポイントです。

VDT作業対策は、注意喚起だけでなく、姿勢・休憩・セルフケアを体系的に学べる研修・セミナーとして実施することで、現場に定着しやすくなります。

VDT作業(情報機器作業)の予防・対策|職場の健康管理ガイド

パソコン等の情報機器を使用して行う作業における労働衛生管理については、平成14年に作成された「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」により、関係事業場…

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肩こり・首こり対策(慢性不調へのアプローチ)

なぜ重要か

肩こり・首こりは医療機関を受診しないケースも多く、プレゼンティーズム(出勤しているが生産性が低い状態)の代表的な要因です。

よくある職場の状況

  • 「みんな同じだから仕方ない」という認識
  • デスクワーク中心で運動量が少ない
  • マッサージやケアは私的なものと考えられている

委員会での話し合い視点

  • 肩こりが業務効率に与える影響
  • 不調を訴えにくい職場風土になっていないか
  • 福利厚生としての健康支援の必要性

実践しやすい施策

  • 肩・首の負担を軽減する姿勢指導研修
  • 月1回など定期的な出張マッサージ(働く治療室)
  • 管理職向けの「部下の不調サイン」研修

職場における肩こりの原因や、日常業務の中でできる対策については、以下の記事でより詳しく解説しています。

職場の肩こり対策ガイド|原因・予防法と実践セルフケア(健康経営担当者向け)

「肩こり(頚肩腕症候群)」といえば、慢性的な痛みの代表的なもので、職場やプライベートにおいて身近で、首~肩を揉んだり叩いたり、グルグル回している人を多く見かけ…

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腰痛対策(労災予防と生産性の両立)

背景

腰痛は、デスクワーク・立ち仕事・重量物取扱いなど、業種を問わず発生する代表的な職業性疾患です。

職場での課題

  • 腰痛が慢性化してから問題化する
  • 作業姿勢や動作の教育が不足
  • 高年齢労働者ほどリスクが高い

委員会での検討項目

  • 腰痛による休業・通院の有無
  • 作業動線・レイアウトの確認
  • 年齢構成に応じた配慮

具体策

  • 腰痛予防セミナー(正しい姿勢・動作)
  • 体力測定による身体機能の可視化
  • 施術による早期ケアと再発予防

職場で起こりやすい腰痛の原因や予防策については、以下の記事でより詳しく解説しています。

【企業向け】職場の腰痛 予防・対策ガイド|原因・ストレッチ・取り組み方法|安全衛生と健康経営の実践

職場での腰痛を予防しましょう! Back pain prevention 腰痛は、休業4日以上の職業性疾病(労働災害)の約6割を占めるています。厚生労働省では「職場における腰痛予防…

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眼精疲労・目の疲れ対策

なぜ軽視されやすいのか

眼精疲労は「休めば治る」と思われがちですが、放置すると頭痛・肩こり・集中力低下につながります

よくある問題

  • モニターを見続ける業務設計
  • 文字サイズ・照度の不適切さ
  • ドライアイや自律神経の乱れ

委員会での議題化ポイント

  • 目の疲れが作業ミスにつながっていないか
  • 環境改善の余地はないか

対策例

  • 眼精疲労対策セミナー
  • 休憩時間にできるセルフケア紹介
  • マッサージ・はりきゅう施術による目・首・頭部へのアプローチ

眼精疲労の具体的な原因や職場での対策については、以下の記事でより詳しく解説しています。

【職場向け】眼精疲労(目の疲れ)を防ぐ方法|職場での予防法・影響・健康経営の取り組み【経営者・人事向け】

デジタル化が進む現代の職場では、多くの従業員がパソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを長時間使用しています。これに伴い、眼精疲労(目の疲れ)は、日…

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頭痛対策(業務支障の見えにくい原因)

頭痛の特徴

頭痛は個人差が大きく、申告されにくい不調の一つです。
しかし、業務パフォーマンスへの影響は小さくありません。

職場で起きやすい状況

  • 天候・ストレス・姿勢による頭痛
  • 市販薬でごまかしている
  • 慢性化しているが未対策

委員会での確認事項

  • 頭痛による業務中断の実態
  • 作業環境やストレス要因

施策の方向性

  • 頭痛と姿勢・筋緊張の関係を学ぶ研修
  • 職場で受けられるマッサージ施術
  • メンタル不調との関連も含めた包括的対策

職場で起こりやすい頭痛のタイプや対策については、以下の記事でより詳しく解説しています。

職場の頭痛の予防・対策|健康経営担当者向け|従業員の生産性と健康維持

頭痛に悩まされている方で、職場や家庭での理解が得られず辛い思いをされている方もいるのではないでしょうか? 怪我をしていたり発熱したり、外見や体温などの数値ではっ…

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足のむくみ・だるさ対策(長時間同一姿勢のリスク)

なぜ委員会テーマとして重要か

足のむくみ・だるさは、デスクワーク・立ち仕事の双方で起こりやすい不調です。
放置すると下肢の血流低下、集中力低下、エコノミークラス症候群のリスクにもつながります。

職場でよく見られる課題

  • 長時間座りっぱなし/立ちっぱなし
  • 運動不足による筋ポンプ機能低下
  • 「疲れているだけ」と軽視される

安全衛生委員会での検討ポイント

  • 同一姿勢が続く業務構造になっていないか
  • 休憩時に身体を動かす習慣があるか

具体的な対策例

  • 足・ふくらはぎを中心としたセルフケア研修
  • 下肢循環を促す企業向けマッサージ・はりきゅう
  • 身体機能の低下を把握するための体力測定

足のむくみ・だるさを放置するリスクや対策については、以下の記事でより詳しく解説しています。

職場の足のむくみ・だるさ予防対策ガイド|原因・改善方法(ストレッチ・セルフケア)を徹底解説

職場では、長時間同じ姿勢を保つことや止まったままの体勢が続くことが原因で、足のむくみやだるさを感じる人が増えています。 これらの痛みや不調は、個人の健康への影響…

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メンタル不調の「予兆」への気づき

なぜ“予兆”が重要なのか

メンタル不調は、症状が表面化した時点では休職・離職に直結しやすいのが特徴です。
安全衛生委員会では、不調になる前のサインに目を向ける必要があります。

職場で見逃されがちなサイン

  • 慢性的な肩こり・頭痛の増加
  • 睡眠の質低下
  • 集中力・意欲の低下

委員会での話し合いポイント

  • 体の不調とメンタル不調の関連
  • 管理職が気づくべき変化

施策例

  • メンタル不調の予兆を学ぶ研修・セミナー
  • 体の緊張を緩める職場マッサージ
  • 心身両面からのケアを意識した健康施策

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睡眠の質と疲労回復

背景

睡眠不足や睡眠の質低下は、事故・ミス・集中力低下に直結します。
交代制勤務や残業が多い職場では特に重要なテーマです。

職場での実態

  • 寝ても疲れが取れない
  • スマホ・VDT作業による交感神経優位
  • 生活リズムの乱れ

委員会での検討視点

  • 疲労の蓄積が業務に影響していないか
  • 睡眠に関する正しい知識が共有されているか

具体的な施策

  • 睡眠と自律神経をテーマにした研修
  • はりきゅう施術によるリラックス支援
  • 疲労状態を可視化する体力チェック

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高年齢労働者の身体機能と安全配慮

なぜ今、重要なのか

高年齢労働者の増加により、身体機能の個人差が大きくなっている職場が増えています。
一律の安全対策では不十分なケースも少なくありません。

よくある課題

  • バランス能力・筋力の低下
  • 転倒・つまずき
  • 無理をしてしまう風土

委員会での確認事項

  • 年齢構成に応じた安全配慮ができているか
  • 作業内容と身体能力のミスマッチ

実践策

  • 体力測定による身体機能評価
  • 高年齢労働者向け安全研修
  • 施術による身体負担の軽減

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女性特有の疾患の理解と配慮

背景

女性の就業率が高まる中で、月経痛、更年期症状、冷えなどへの理解不足が課題となっています。

職場での現実

  • 不調を言い出しにくい
  • 体調不良が評価に影響する不安
  • 男性管理職の理解不足

委員会での話し合いポイント

  • 女性の健康課題が業務に与える影響
  • 配慮と甘えを混同しない制度設計

施策例

  • 女性の健康をテーマにした研修・セミナー
  • 冷え・血流改善を目的としたマッサージ・はりきゅう
  • 相談しやすい職場風土づくり

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体力低下・運動不足/転倒・ヒヤリハット防止

なぜ横断的に重要か

体力低下や運動不足は、転倒・ヒヤリハット・腰痛・疲労蓄積など、あらゆる問題の土台となります。

委員会での活用方法

  • ヒヤリハット事例と身体機能の関係を考える
  • 「注意喚起」だけで終わらせない

実践例

  • 身体機能を数値で把握する体力測定
  • 転倒予防・姿勢改善研修
  • 継続的な職場ケアとしてのマッサージ導入

“知る・測る・ケアする”を組み合わせた実践へ

安全衛生委員会で議論した内容を、実際の施策として形にするためには、
「知る」「測る」「ケアする」を組み合わせた取り組みが効果的です。

※企業規模や職場環境に応じた導入相談を承っています。まずは情報収集として、お気軽にご確認ください。

まとめ

安全衛生委員会は、単なる報告の場ではなく、職場のリスクを未然に防ぎ、働きやすい環境をつくるための重要な意思決定の場です。

本記事で紹介した10の健康対策テーマは、いずれも多くの職場で実際に起きている課題であり、すぐに議題として取り上げることができます。

重要なのは、「知識共有」で終わらせず、研修・セミナーによる理解促進、体力測定による可視化、はりきゅうマッサージによる現場ケアいった実践につなげることです。

安全衛生委員会を起点に、健康対策を“形骸化しない仕組み”として定着させることで、従業員の健康維持だけでなく、生産性向上や人材定着にも大きく貢献します。
まずは、自社で最も課題の大きいテーマから、具体的な一歩を踏み出してみてください。

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